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# PKMとは
[PKM](PKM.md)は、Personal Knowledge Managementの略である。個人の(パーソナルな)知識管理というのがその直訳になるだろう。
[筆者](筆者.md)としては、管理とは単に整頓[^seiriseiton]するだけでなく、適切に扱えてこその管理だと考えているので、PKMを意訳するのであれば、「個々人が各々で情報を知識へと変え、それを活用すること」となる。
流石にここまで来ると、意訳が過ぎるので間に受けないで欲しいが、そんな理解であるということをお伝えしたい。
## PKMが必要とされる理由
そんなもの、人によってそれぞれだとは思うが、[筆者](筆者.md)としては、以下のように考えている。
**人類にとって**情報は飽和状態にあると言っても過言ではない。インターネットの普及、そして誰もが(少なくとも日本においては)自由に情報が発信できるようになり、この世界には玉石混交の情報で溢れかえっている。
改めて説明するまでもないが、それらを全て受け取り、処理をし、取捨選択をし、そして知識へと変換するのは不可能である。
2025年5月現在、[[AI]], 特に[[LLM]]の普及により、人は再び情報を適切に扱えるように———少なくとも筆者の考える限りは———なっていない。そして、これからも**適切に**扱うのは難しいだろう。
人が扱える情報は限られている。そして、単なる情報を知識へと変換するのは、その人自身が解釈を行うことで成しうる。
いくら噛み砕きやすいように、AIが力を貸したところで、最終的には自分で消化・吸収する必要があるからだ。
たとえ未来において情報が(MDやSDカードを抜き差しするかのように)インターフェースを通じて読み取れるようになっても、やはりその情報は自分自身で理解しなければ、知識とはならない。例えるなら、点滴によって(ある意味消化された)栄養が血管を通ったとしても、それを吸収するのは細胞だ。
ナノデバイスと呼ばれるような超極小の機械が細胞に張り付いて吸収を肩代わりするようになったら———と、適切でない喩えに仮定を重ねると、このように破綻する。
言葉を捏ねくり回してそれらしいことを言っても、結局[筆者](筆者.md)が「情報を適切に扱い知識へと変える」という概念をまだ扱いきれてないので、このような結果になる。如何に情報を知識へと変え、そしてそれを活用していくかが難しいか、ご理解いただけたのではないだろうか。(まあ、筆者の扱える範囲でまとめるなら「情報はいくら整えられた形で提供されていても、それを理解・解釈し血肉に変えるのはその人自身が行う必要がある」といったところだろうか。)
変に例えを膨らませてしまったので、話を戻すが、情報は個々人の解釈を伴い知識へと変換することで、はじめて役立つ可能性がある。しかし、ただ知識を詰め込んでも、多くの場合、人間がそれを適切に扱えるとは限らない。
雑然と詰め込まれた知識は、ふとした瞬間に何かと結びつき、閃きを生むかもしれないが、そんな運任せの運用とも言えない運用では、適切に扱えているとは言えないだろう。
これは[筆者](筆者.md)の持論だが、知識というのは、適切に管理し、整理[^seiriseiton]された状態でなければ、その知識が必要な時に活用するのは難しいだろう。
[^seiriseiton]: 筆者のバイブルである「[知的生産の技術](知的生産の技術.md)」には、整理とは機能の秩序の問題であり、整頓は形式の秩序の問題(梅棹 1969, p.91)とある。本棚の本を、「あいうえお順」やあるいは大きさ(文庫判, 新書判, コミックによるあるB6判, etc.)や背表紙の色などで、整頓することは誰でもできるが、当人にとって使いやすいように整理するのは、当人でしかできない(梅棹 1969, pp.91–92)。 [整理と整頓の違い](整理と整頓の違い.md)については、気が向いたら体裁を整え公開するつもりである。
### 知識を整理するとは
知識を得るうえで一番良いのは、体系的に学ぶことだ。学校で習った数学や英語を思い出せば分かるように、たとえ算数の四則演算や数学の累乗や√の処理ができる状態で、
$
ax^2+bx+c=0 \ \ ただし(a\neq0)の時
$
$
x = \frac{-b±\sqrt{b^2-4ac}}{2a}
$
という二次方程式の解の公式をだけ習っても、そもそも方程式とは何か。一次方程式や二次方程式とはどんなものかを理解していなければ、何の意味もないことが分かるだろう[^q]。
『ニチアサ以外はやってます!』、2巻、芳文社(Kindle版)、p.60%202-3コマ目.jpg)
*(猫にゃん 2023, p.60)*
昔、この漫画の1コマ(画像下)を昔Twitterで見かけた(ので、今回これを使うために2巻だけ買った)。
BookDataBase:: [@Nekonyan_2023](../Reference/@Nekonyan_2023.md)
確かに理想論だけで言えば、知識は体系的に学ぶのが一番である。体系的に学んだ知識は必然的に整理された状態にある。
しかし、全ての知識を一から学ぶのは現実的ではない。
前項で述べた通り、情報を知識とするには各々が自分なりに解釈し理解する必要がある。理解のためにはその前後の知識を、解釈のためには周辺知識をそれぞれ持っている・あるいは学ぶ必要があるが、何も一から勉強する必要性は必ずしもあるとは言えないというのが筆者の持論である。
整理されていれば、その場しのぎかもしれないが、必要な場面で使うことができるし、周辺知識に対して何か連想する時に断片的なその知識が引っ張りだせ、法則性や思わぬ発見が見つけられるかもしれない。
整理された知識というのは、もちろん体系的に(それらが他の分野と結びつくことなく)1つのカテゴリーとして(≒分類された状態で)存在することもあるが、多くの場合、色んな知識と結びついて、クラスタリングされているものだ。
また、解釈というのは、他の事例を参照し似たようなものだと当てはめることが多い。参照している時点で結びつきは起きている。ミソとなるのは、整理された知識がクラスター化されていたり、あるいは適切に分類されているという点だ。(機械学習におけるクラスター化つまりクラスタリングや分類とは若干異なる文脈である点[^ML]を留意しておいて欲しい)
ここでいう[[分類]]とは、既存のカテゴリー(あるいは新規のカテゴリー)に物事を当てはめることを指す。
例えば、「ハサミ✂」は「文房具」で、「眼鏡👓️」は(筆者にとっては)「生活必需品」(人によっては「ファッションアイテム」)となり、「包丁🔪」は「キッチン用品」で「顕微鏡🔬」は「実験器具」といった具合だ。
このように、**日常生活における**[[分類]]には(眼鏡の例にあるように)主観が交じるものであり、絶対的な正解はない[^taxonomy]。
一方の[[クラスタリング]]は、単に特徴が似ているか似ていないかで機械的に分けるものだ。ハサミも包丁も金属製で尖っていて、刃があり、持ち手があり、切るのに使う。だから同じグループないし近しいものだと言えよう。
同様に、眼鏡と顕微鏡も、ガラスでできていて、光学技術を要するためある程度の文明が必要で、肉眼では視えにくい/視えないものを視るために使う。だから同じグループないし近しいものだと言える。
このように、[[クラスタリング]]は機械的にその特徴の類似具合で行うので(人によって行うとどうしても主観が交じるが)基本的には、誰がやっても同じグループができると言えるし、機械([Python](../_/Words/Python.md)や[R](../_/Words/R.md)などの言語やAI)に行わせても、[[クラスタリングの手法]]やパラメーターが同じであれば同じ結果となる。
余談ではあるが、カテゴリーは明確に名前が付けられるのに対し、グループは名前を付けるのは難しい。まあ、ハサミと包丁なら刃物とでも付けられるが、眼鏡と顕微鏡は… 光学製品? 特徴だけで行っているので、ラベルというものが存在しないためだ。
話をまとめると、
- 情報を知識とするには各々が自分なりに解釈し理解する必要がある。
- 理解のためにはその前後の知識を
- 解釈のためには周辺知識を
- それぞれ持っている・あるいは学ぶ必要がある
- 解釈というのは、他の事例を参照し似たようなものだと当てはめることが多い
- また、知識は整理されていなければ、活用は難しい
- 整理された知識はクラスター化されていたり、あるいは適切に分類されている
- クラスタリングとは、特徴に基づいて機械的にグループ化するものであり
- 分類というのは、主観に基づき既知の枠組みにカテゴライズするものである
というのが、これまでの要旨だ。
なお、わざわざ「[クラスタリング](クラスタリング.md)」と「[分類](分類.md)」を別物として扱っていることを明示したのは、今後伏線として回収予定だからである。いつかきっと回収する…します。
[^q]: 本当は(確か)中学校で習った球の表面積の求め方を積分を使った表面積の例で例えて、体系的に学ぶことの意義をもうちょい適切に例えるつもりだったが、悲しいかな、[筆者](筆者.md)は、数Ⅱあたりで軽く躓いて、数Ⅲの授業なんかは(絶対にAO入試で受かるつもり満々だったので)聞き流して大学生物の勉強をしていたような人間なので、今となっては数学は「苦手なのであとでまた学び直したいな」という心の段ボールにしまい込んでガムテープを貼ってしまったため、球以外に、ぱっと浮かんだ例が二次方程式の解の公式だった。
[^ML]: 機械学習におけるクラスタリングは[教師なし学習](../_/Words/教師なし学習.md)であり、[[特徴量]]だけでクラスタを形成し、似たもの同士を自動でグループ化する一方で、分類は[教師あり学習](../_/Words/教師あり学習.md)により、[[特徴量]]と正解ラベルを用いて既知のカテゴリに割り当てる。
[^taxonomy]: 実は筆者の出身(専攻)は[[系統分類学]]である。いくら温厚なボスでも、流石にこの放言は許してはくれないだろう。形態分類学ならまだしも、系統分類学において分類が困難なことはあっても、それは一時的なものであり、そこで分類を諦めるようなことなどあってはならないし、ましてや主観が交じるので絶対的な正解はないなどと言った日には…いや、こっちは割と許してくれそうだが、ここでいう主観とは「検証可能」であり「再現性が求められる」**あくまで科学的範囲内での主観**であり、**恣意的な分類ではない**ことをはっきりと示していればの話だろう。なので、一応、「日常生活における分類」と逃げ道を用意した。
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# 案
## PKMの具体的な手法
今一度、PKMについて確認すると、PKMとはPersonal Knowledge Managementの略であり、筆者の言葉で意訳するなら「個々人が各々で情報を知識へと変え、それを活用すること」を指す。
あなたと私は違うし、私とあなたも違う。優劣などではなく、単に違う。だから、Personalな知識管理の方法に絶対の正解はないし、そんなものがあると吹聴する輩は詐欺師かポジショントークや情報商材を売りたいだけの人間か、アホである。
とは言え、正解などないからこの話は無意味!おしまい!というわけでもない。
[筆者](筆者.md)よりも遥かに頭の良い人や努力家やあるいは天才が、先達が、人生の先輩が、一生懸命考えた手法というのがあるのだから、凡人たる筆者は、それらの手法について学んだりつまみ食いをしたりして、筆者なりに使いやすいように改良していった。
筆者のPKMの手法(笑)については、恥ずかしいけどもそのうち別のページにて公開するつもりでいるので、このセクションでは、筆者が取り入れた手法やツール、あるいは参考にしたり有名どころを**紹介**していく。
### 梅棹忠夫の「カード・システム」
[カードシステム](カードシステム.md)とは、[梅棹忠夫](梅棹忠夫.md)が著書である『[知的生産の技術](知的生産の技術.md)』で紹介した、氏の(今で言う)PKMの方法である。
『'[知的生産の技術](知的生産の技術.md)』はPKMにおいて必読であると考えているので、説明は不要だろうと思われる。一応、暇ができたらちゃんと紹介する予定だが、その優先順位は低い。(だって読めばわかるもん)
### Zettelkasten(Digital-Zettelkasten)
PKMにおいて、もっともポピュラーな手法が、["Zettelkasten"](Digital-Zettelkasten.md)だろう。わざわざ" "としているのは、今の[「Zettelkasten」](Digital-Zettelkasten.md)というのは、[Niklas Luhmann(ニクラス ルーマン)](NiklasLuhmann.md)が
### PARA Method
### LYT(Linking Your Thinking)
(Zettelkasten、PARAメソッド、ツールの活用など)
## PKMを支える(主に)デジタルツールについて
(Obsidian、「京大型情報カード」、Roam Research、Workflowy、Tana、Notion、GoogleKeep、あとはZotero、手書きメモとしてはGood noteとかかな )
## PKMツールの選び方
知らん。PKMだぞ、PKM。PKMのPはPersonalのP
とはいえ、一応筆者なりの基準はある。それが、**たとえ、突然そのサービスが終了してもデータは無事であり、他のツールに引き継げること**である。
(当初は機能、コスト、連携性などによる比較検討を行うつもりだったが、そんなもん優先順位は低い。)
## PKMを実践するメリット
(学習効率向上、アイデア創出、思考整理など)
## PKM導入における課題と対策
(継続の難しさ、情報整理の壁など)
## PKMと関連する概念
(セカンドブレイン、GTD、あとエバーグリーンノートなどとの比較)
## PKMの今後の展望
(AIとの連携、技術進化による変化など)
## 参考文献
梅棹 忠夫(1969) 『知的生産の技術』、岩波書店(Kindle版)
猫にゃん(2023)『[ニチアサ以外はやってます!](https://amzn.asia/d/aMNfFoT)』、2巻、芳文社(Kindle版)